現WEBデザイナーCさん

現WEBデザイナーCさん

現WEBデザイナーCさん|英国国立エセックス大学公認国際教育提携校 SAK University東京イノベーションキャンパス -コンピュータサイエンス×AIエンジニアリング専攻学科-
30代、東京都内のデザインプロダクションに勤務

高校生の頃には気づいていなかった学歴の大切さを、社会に出て何度も痛感させられています。

当校に興味を持ったきっかけを教えてください。

社会に出て10年近く経ちますが、学歴が経験を上回る評価をされる場面を何度も目の当たりにしてきたからです。
いくら真面目に勤務し、直接の上長から認められ評価されていたとしても、会社からは学歴がないというだけで差別されるんだなと感じることが多々ありました。
30歳代に差し掛かり、もう今さら学歴をやり直す機会はないだろうと諦めていたのですが、SAK Universityのセカンドキャリア支援を知り、もしかしたら挽回するチャンスかもと思いました。

学歴を意識するようになったきっかけは何でしょう?

私の両親は、子供を大学に行かせたがる親でした。両親ともに区役所で働く地方公務員なので、ある程度学歴がないと将来苦労するというのを実感していたのかもしれません。しかしながら高校時代の私は、正直勉強が嫌いで、成績もあまり良くありませんでした。私が通っていた都立高校は、今ではイオンモール高校と揶揄されるような総合高校です。またその高校の方針として、手に職をつけることをことさら強調し、大学進学はあまり勧められませんでした。そのような雰囲気に流され、私も専門学校への進学でいいやと考えていました。漫画やイラストが好きだったので、デザイン系の専門学校が楽しそうだなと思っていました。
そんな私を見て両親は、美大進学を勧めてきました。両親に言われるがままに、新宿にある美大専門予備校に1年間通いました。周りは武蔵美や多摩美といった名門美大進学を目指す生徒が多く、私のようにふわふわした生徒は少数でした。私なりに真面目に通ってはみたものの、成績順位は半分よりも下。それでも(今にして思えば大変身の程知らずですが)、実際に受験したのは武蔵美と多摩美でした。しかも一番倍率が高いと言われる視覚伝達デザインとグラフィックデザインです。受かったらラッキーくらいの感覚でした。当然その程度では受かるはずもなく…。
美大を志望する生徒にとって、武蔵美や多摩美のほかにも東京造形や、女性だと女子美などが人気です。首都圏以外にも、名古屋や大阪にも美大はたくさんあります。でも私には、どうしても美大に行きたいという思いがないというか、単純に大学進学に対する興味がありませんでした。
そんな私を見かねた両親が、4年制の美術専門学校を勧めてきました。専門学校でありながら、4年制ということで大学卒業と同等の卒業資格が得られるというのが売りで、それを知った私は「ならここでいいじゃん」と思いました。
自分で言うのもおかしいですが、根は真面目なので、専門学校時代は成績も上の下くらいの位置におり、それなりに充実感がありました。
でも思いがけないところで、大学に進学しなかった者への扱いの差を突きつけられたのでした。
私には3つ下の妹がいます。私以上に勉強が嫌いで、公立高校は諦めて仕方なく私立の高校に通うことになりました。そこで大学の指定校推薦を取り、名門私立女子大学に進学しました。大学進学を大切なものと考えていた両親は、このことを大変喜んでいました。
この出来事に私は、簡単には飲み下せない理不尽さを感じました。公立高校から専門学校を経て社会に出た私と、私立高校から私立大学を経て社会に出た妹。私も親には面倒をかけたと思っていますが、それ以上に金銭的に負担をかけた妹のことを、両親はとても褒めていました。言葉に出したりはしませんでしたが、それって不公平じゃない?という感情が湧き上がりました。
やがて私も就職活動シーズンを迎えたのですが、ここについても私の性根の部分が現れて、こだわりや執着心がないまま就職先を選んでしまいました。本当は本のデザインをやりたかったので、エディトリアルデザインができる出版社か、小さくてもいいのでデザイン事務所に入れたらいいなと思っていました。しかしながら、当時すでに出版業界不況が叫ばれており、学校に届く求人票は一つもありませんでした。そのことを残念に思いましたが、じゃあどうしよう?となった時に、すぐにやる気を無くしてしまうのが私の悪い癖です。先生から勧められた会社に、あっけなく入社を決めました。
そしてその入社した会社で、さっそく学歴がないことへの苦しさを味わうことになったのです。新人で配属された先のメンターが、とんでもないパワハラをしてくる人物でした。打ち合わせと称して、個室で毎日一日も欠かさず2時間もお説教をされました。入社3ヶ月くらいで限界になり、もう辞めてしまおうと考えたのですが、その時に思ったのは「今の私を次に採ってくれる会社があるのか?」という不安です。
大卒であれば、第二新卒という付加価値がつくことで転職活動が上手くいくかもしれません。でも専門卒の私には何の価値もないんじゃないかと思うと、会社を辞めるのも怖かったです。幸いにも上司がそのような境遇から救い出してくれたので、何とか仕事を続けることができました。でも改めて、学歴がないってだけで、こんなにしんどい目に合うんだというのを身をもって実感しました。
それから数年は、大変なことも多々ありながらも、充実感のある日々を送ることができました。技術を身につけ、実績を積み、何より自分自身で売り上げや利益を生み出せるようになった時に、ようやく自信を持つことができました。それでも、学歴がないことを身につまされる経験は、折に触れてありました。
同期に慶応卒の男性がいたのですが、私が漢字を書き間違えたり読み間違えたりすると、露骨に馬鹿だなあという態度を取られました。
また私が27歳くらいのある時、中途入社の若手社員と社長の会話がたまたま耳に入ってきました。
「君はどこ大学卒?」
「MARCH大学です」
「今何歳?」
「24歳です」
「じゃあ月給24万円からだな」
私は初任給18万円からスタートして、毎年昇給してもらいながら、ようやく月給22万円になったところでした。少しずつではあるものの成果を出せるようになってきた私よりも、未経験の大卒者が、あっという間に私を追い抜いていきました。職種や部門の違いで給与の違いが出るのは承知していますが、とてもショックを受けました。
長くなりましたが、社会は私が思っていた以上に学歴が重視されるのです。両親が大学に行かせたがっていた理由が、歳を経て身に染みてきました。専門学校の先生が、手に職をつけることを強調するばかりでなく、大学進学も勧めてくれていたら良かったのにと思ったりもしました。こうした不遇を、こちらの大学で学位を取得することによって覆すことができるんじゃないかと思ったのが、興味を持った理由です。

社会には学歴という壁があることを目の当たりにした時に、何を思い、それに対してどんな行動をしましたか?

とにかく必死に仕事をして、売上や利益、成果物の品質を上げる努力をしました。やったことのないことにも臆せずに挑戦し、失敗して恥をかいてもめげずにやり続けることを心掛けました。でも、社会で働くということが分かっていないような新人でも、大卒というだけで花形部署に配属されていくことに、どうしても違和感を感じてしまうのです。

SAK Universityと他教育機関との違いや魅力に感じている点はどんなところでしょう?

大学卒業資格が取れるということに、一番に魅力を感じています。加えて、3年間で大学卒業資格が取れるという点は、働きながら通うことを考えるとありがたいです。
職場に高学歴の大卒者が多く、肩身の狭い思いもしてきたので、エセックス大学が世界的に上位の大学である点は素直に良いなと思います。私が偏差値の高い大卒ではないから、社内の重要なプロジェクトに加えてもらえないんじゃないかと思うことすらありますので、見返すチャンスかなとも思います。
もちろん、コンピュータテクノロジーの専門であるということも重要だと思っています。普段WEBの仕事をメインに行っているのですが、問題にぶつかった時に「サーバの知識があればなあ」とか「データベースの知識があればなあ」と感じることはしょっちゅうあります。こちらでの学びによって、今よりも上の立場で仕事に就ける可能性があると感じました。
学費も他校と比べて安いと聞きました。親元で暮らしているので、学費が負担になるようなことはありませんが、それでも今の生活を犠牲にしないで良い範囲の支払で済むのはありがたいです。

社会人で新たに学び直そうと頑張っている方にメッセージをお願いします。

WEBの仕事では、AIをうまく活用して生産性を上げたり表現の幅を広げたりするのが当たり前になっています。新しいことを学ぶのは大変ではありますが、ぜひ一緒に楽しんでいきましょう。